どうも、サブロー(@saburo_design)です。

今の入れ替わり系ストーリーと言えば大ヒットした『君の名は。』ですが、私にとって入れ替わり話で真っ先に出てくるのは世にも奇妙な物語の『おばあちゃん』です。

この『おばあちゃん』は死期が近い祖母が、孫娘と一時的に入れ替わり、生き別れの弟にひと目会いに行くと言うお話です。

今回はこの『おばあちゃん』のあらすじと見た感想を書いて行きたいと思います。

※この記事はネタバレを盛大に含みますのでご注意ください。

世にも奇妙な物語『おばあちゃん』

  • 小学生の美保
    小学生の美保

田舎の山奥の病院にひとり入院している父方のおばあちゃんの死期が近いということでお見舞いのために両親と共に訪れる小学生の美保。母親は『なぜ次男であるアナタがわざわざ義母の所に行かなければならないの!?』と終止不満げだった。父親は長男には子供もいないし、美保をおばあちゃんに会わせてあげたいからと言う。母親は納得できないといった感じ。母親は昔からおばあちゃんと仲が悪かった。

病院に到着しおばあちゃんの病室に通される。おばあちゃんは個室のベッドで寝たきりとなっており、死んでいるかのようにピクリとも動かない。初めて会ったおばあちゃんの姿に美保は思わず後ずさりしてしまう。

医者が話があると言って両親を病室から連れ出した。おばあちゃんと2人きりにされた病室。美保は耐え切れなくなり病室を出て行こうとするが、

(まっておくれ…美保…)

喋る事ができないおばあちゃんの心の声が聞こえた。美保は恐る恐るおばあちゃんに話しかける『おばあちゃんなの?』

  • おばあちゃんの心の声が聞こえた美保
    おばあちゃんの心の声が聞こえた美保

おばあちゃんはこうやってずっと皆に話しかけていたが、この声が聞こえたのは美保だけだと言う。おばあちゃんの細くなった手を握る美保。赤ちゃんの頃に一度だけ抱いてもらったおばあちゃんの温もりを思い出す。

(ありがとう…美保や…)

おばあちゃんは恐らく自分は明後日の朝、死ぬことになると言う。そういうお告げが来たから分かると。その前にどうしてもひと目逢いたい人がいると言った。それはおばあちゃんが昔生き別れになった弟。死ぬ前にどうしても弟に会いたいと言った。だから、

(美保の体を貸しておくれ…)

おばあちゃんは言った。おばあちゃんと美保の体を一時的に交換し、おばあちゃんは美保の体で弟に会いに行き、そして明後日までに必ず戻ってくるというもの。美保は今の苦しそうなおばあちゃんの苦しそうな姿を見て思わず拒否する。

(そうだね…無理なお願いを言ってごめんね美保…)

おばあちゃんは最後に美保に会えて幸せだと言った。その言葉を聞いた美保は決心する。『必ず戻ってきてね、おばあちゃん』美保はおばあちゃんの手を強く握った。2人は光に包まれる。

翌朝、美保の体に入ったおばあちゃんは母の財布をこっそり持ち出し、学校へ行く途中道をはずれ弟の下へ電車で向かった。道中昔やった遊び(ケンケンパなど)を懐かしみながら。

  • 生き別れの弟
    生き別れの弟

弟も家で寝たきりの状態だった。自分と同じほどではないにしろ、介護をしている息子の嫁からの扱いも良くないようだった。嫁が離れた隙に家に上がりこみ弟と話をする『サダオさん…私よ…分かる?』手を握り、声を掛けるとかすかに反応が返ってきた。お互い家庭の事情で離れ離れになってしまった。

『向こうで会えたら…たくさんお話しましょうね…』

その時嫁が帰ってくる。『あんた誰!ここで何やってるの!』急いでその場を後にしようとするものの捕まってしまい警察に補導されてしまう。

警察署に美保の両親が迎えに来た。財布を盗んだ事も加えて激昂する母親にそれをなだめる父親。その一瞬の隙を突いて警察署を抜け出した。目指すは美保が待っている病院。

『急がなきゃ…美保が…』

  • おばあちゃんの体に入った美保
    おばあちゃんの体に入った美保

その頃、おばあちゃんの体に入った美保はもがき苦しんでいた。意識はあるもののおばあちゃんと同じく動くことも出来なければ喋ることもできない。明日の朝には死んでしまう。美保は必死に耐えながらおばあちゃんが帰ってくるのを待っていた。『おばあちゃん…苦しいよ…早く…早く帰ってきて!』

タクシーで病院に向かうが所持金が足りず途中で降ろされてしまう。山中の獣道を走るおばあちゃん。転び、怪我をしながら美保が待つ病院に向けてひたすら走っていた。『美保…待っていておくれ!』徐々に苦しみが増していく美保。このままでは…死ぬ…

病室のドアが開く。

『美保!』(おばあちゃん!)

急いで美保に駆け寄るおばあちゃん。安どの表情を浮かべる。弟に会えたのか聞く美保。『ありがとう美保…美保のおかげで大切な人に会うことが出来た…ありがとう…ありがとう美保…』よかったね…おばあちゃん…そう言う美保の手を入れ替わった時と同じように優しく握るおばあちゃん。

2人は光に包まれ…そして優しい表情を浮かべながら…翌朝おばあちゃんは逝った…

…時は流れあれから30年。

大人になった美保。美保の父親は既に亡くなっており、今日は美保の母親の葬式。

母親は亡くなるまでの3年間、山奥の病院で寝たきりの生活を過ごした。おばあちゃんと同じように管に繋がれ、動くことも喋ることもできず。美保はそんな母親を手厚く看病した。手厚く…。

母親の遺影を無表情で見つめる美保。そして思う、

  • 美保の母の葬式
    美保の母の葬式

美保にはすまない事をした

やっぱりあの時、自分の体に戻ることは出来なかった。まだやり残した事があったから。だって不公平だろう?この女(美保の母)にも私と同じ目に合わせてやらなきゃ。私と同じ苦しみを味あわせてやらなきゃ…じゃなきゃ私ばっかり…不公平だろう…

冷たく微笑む美保(おばあちゃん)で終わり。

感想

不公平だろう…のところでゾクッと来ました。

最後におばあちゃんは美保と体を入れ替えませんでした。あの時逝ったのはおばあちゃんではなく美保。おばあちゃんは自分をこんな目に会わせた息子の嫁(美保の母親)に同じように復讐するために息子の嫁を山奥の病院に隔離し、碌に介護もせず最期まで苦しませてやったのでした。

最後の最後で胸糞オチで終わると言う話でした。

最期のどんでん返しは世にも奇妙な物語で数あれど、その中でも特に後味が悪い話ですね。最後まで完全に感動話だと思ってましたもん。登場人物もクズばっかりでした。(女の子を夜の山道の中に降ろすタクシーの運転手とか)

おばあちゃんは最初から体を返すつもりがなかったのか最後に気が変わったのかは分かりません。(多分最後に気が変わった?)

後味の悪さこそありますがその分すごく面白い話でした。